2005年05月24日

機動新世紀ガンダムX 第八話

「あの子、許さない!」

第八話の再視聴感想です。




今期のアニメではこの作品と 『機動戦士ガンダム』 がダントツでおもしろいです。
これに 『交響詩篇エウレカセブン』 がどこまで迫るのかが楽しみなところ。
特にエウレカとガンダムXには何か似た雰囲気を感じているので余計に楽しみ。
エウレカの各表現に多少の過剰さ・けれんみを感じるのとは違い、ガンダムXは素材の味をそのまま出している感じ。
素材自体に味や変な臭いがあって、それをそのまま出しているって感じなんです。
フロスト兄弟とか、リー将軍とか。

さて先週に引き続き、今週も充実した内容でしたね。

えと、先週も感じたことなんですが。
最近のガンダムXの脚本が複雑になっていると思います。
難しいことを語っているとか、あまりに観念的過ぎるとかそういうのじゃなくて。
ガロードとエニルの線、フロスト兄弟とウィッツの線、フリーデンの線、など複数の場所と人物のエピソードを同時展開し、それぞれを関連付け、最後に一所にまとめて一つの編として昇華させていっているという印象を受けます。
細かな線を縒り合わせて一つの大きな織物に仕上げていく感じです。
大きな場面を衝撃的な内容を伴って視聴者に提示すればその場その時間は盛り上がるでしょうけど、繊細さに欠け前後の文脈が破綻し全体としての雰囲気作品の質さえも低下させてしまうことは何度も例を見ているのでよくわかります。
ガンダムXの基本姿勢こそが唯一無二のものであるとは思いませんが、世界や人類全体に関わる問題を一部でも扱う作品には向いている作風なのではないかと思います。
『機動戦士ガンダム』 を継承した作品というのなら、おそらく 『機動新世紀ガンダムX』 こそがそれではないかと思います。
最近の両作品を見ていると、特にそう感じるのです。


第八話はエニルとテクスというぼくの大好きで大好きでたまらない二人のキャラクターがよかったですよ。

エニルのガロードに迫る雰囲気とか、今見てもドキドキしたし。
ガロードに銃を向けられて睨み付ける前のあの切ない表情がたまらない。
あの顔をガロードは見なかったんだろうか?
GX目当てでガロードの命を狙う女が見せる表情じゃないと思うんだけどなあ。
「ひとりぼっちはさびしいものよ」「本当のことを言わせたいの?」
などなど好きなセリフも飛び出したり、銃を向けているガロードの手に触れたりとエニル姉さんの魅力がフルに発揮されていましたね。
いちいち赤くなるガロードがよくって、戦後を1人で生き抜いてきた少年のしたたかさと少年だからこその女性を前にした態度というのがよく表現されていましたよね。
でも、エニル姉さんに銃向けるだけでも重罪なのに撃ちやがったからなあ、ガロードは。
このシーンと後のティファのシーン、おそらく並列されていて、その両方にテクスのコメントが当てはまるんでしょう。
エニル、やっぱ最高。
色っぽいだけじゃなくて、MS乗りとしての強さもあるから。
ザコットみたいな雑魚(あれ?これってそういう意味なのかな?)は落とせてもガロードは落とせない。
言い寄ってくるのもガロードではなくザコット。
あのビンタには苛立ちみたいな感情が含まれていたのかなあ、と思います。
冷静でしたたかに戦後を生き抜く女性、らしからぬ態度のような気もします。
エニルの感情をここまで揺さぶる男、ガロード・ラン。
大好きだけど、もっと大好きなエニルを傷つけたことだけは許せないなあ。
と思いつつもこれら一連の表現の流れについては文句ないです。
なんだろ?やっぱり過剰さが無いってことかなあ?
他作品、ガンダム系に限らず、ガンダムXのような魅力を持つ作品がないというのが不思議。
いろいろ見たり読んだりすると、ガンダムXの独自性というものが実感できる。
だからこそ、放送期間短縮という憂き目に遭ってなお傑作になったのだろうし、今でも愛され続けるのだろうなあ。

テクス先生、この人も大好きですね。
ジャミルのお見舞いに来たティファがサラを見つけて逃げていく。
テクスはサラの顔がキツクなったと言う。
艦長代理は激務だからと言うが、ホントはガロードやティファに対する的外れな敵意や嫉妬なんだということはわかっているはずです。
こういうやり取りをみてもテクスは大人だなあと思うし、こういうキャラクターが登場する作品にはしばらくご無沙汰です。
ホントにすごいキャラクターを創り上げたものです。
テクスの存在だけでもスタッフの皆さんに感謝したいくらいですし、スタッフの皆さんのすごさがわかりますね。
39話じゃなくて50話近くやれたなら、という後悔と、この決定を下した人間に対する憎悪が沸々と湧いてくるのです。
あ、これについて触れると止まらなくなるので先行きます。続けます。

ティファが再び病室を訪れるシーン。
テクスにサラはいないと言われ嬉しそうなティファ。
こういう表情の変化のカットを入れるだけで作品の広がりと深さが変わってくるというのはガンダムXを見続けて既に学んだこと。
テクスはティファにアドバイス。説教ぽくならないのがテクスの器のデカさというものでしょうか。
「気持ちをわかる 人の気持ちを ガロード…」
ティファがわかりたいのはガロードってことか。
そんなこととは露知らず、夜の街に佇むガロード。
エニルの「一人ぼっちは寂しいものよ」という言葉を実感しているようですが、フリーデンにはティファがいるということを知らないんですね。
ここのシナリオは凄く好きで、他にはロアビィ・サラ、ウィッツ・トニヤといった関係描写を挿入しながら展開していくのがいいなと思いました。

その他、“オルバ再び・初めましてシャギア(byガロード)”や“エニルのガロードおびき出し作戦・フリーデンを燃やしちゃえ”などなど盛りだくさんな内容。
ガロードとフロスト兄弟の邂逅シナリオなどは先週のヒゲオヤジを絡めたり、フロスト兄弟の美学談義があったり、ガロードはGXの機体性能で勝ったのだというセリフあり、とても30分番組とは思えないボリュームです。
けど、詰め込みすぎや急ぎすぎという印象はまったく無く、むしろゆったりじっくり進んだなあという印象があります。
不思議ですね〜。
こうやって振り返って感想を書こうとすると書くことが多くて大変なんです。
そういえば、冒頭でウィッツを助けたのはフロスト兄弟だったなあとか。
トニヤのシャワーシーンは二回目だけど、一回目はバスタオル姿で正確にはシャワーシーンじゃなかったなあとか。
このころのサラはロアビィとくっつく可能性があったんだ、とか。
レオパルドってそういえば飛行能力がないんだ、とか。
修理工場が鍵になる場所だったなあ、とか。
ホントに見れば見るほど味が出る、おもしろくなる、もっともっと好きになる、そんなガンダムX。
やっぱり大好きです。

今週はフリーデンを助けるためにGXを起動させたガロードのGコンと今まで描けなかった絵を描くためカンバスに線を乗せるティファのクレヨン(あれ何?)が連続でアップで描写されたのが印象に残ったシーンです。
最近は何かと並べて描かれるガロードとティファですが、はやく一緒に並んだカットも見たいです。
並ぶの内容が違うからね。
対比という意味ではなく、ホントの肉体の接触という意味での並びだから。

来週も楽しみですね。
テクス・ファーゼンバーグのサブタイトル発言第1弾ですから。
内容もバッチリですし、サン・アンジェロ編を締めくくる傑作エピソードをお見逃しなく!
それでは。


初視聴時の感想は⇒こちら
posted by あぷろん at 12:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 機動新世紀ガンダムX (再) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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